製作者といろいろ相談し、作っていただくのが楽しいので、
基本的に中古品の買取や販売は、そこまで積極的ではありません。
とはいうものの、今では買えないヴィンテージ楽器や、
製作者が引退しもう製造されていないブランドなど、
気になるけど、新品では手に入れることができないウクレレに関しては、
ちょこちょこ購入し、研究しています。
現在ハワイ出張が行きにくく、どうしても新入荷が少ないので、
そんなプライベートストックからいくつか販売することにしました。
今回はコンサート2本。
いずれもハワイ製で、現存する人気ブランドのかなり古いウクレレです。
まずはG string。
紫ラベルで、おそらくですが作られてから20年くらい経っていると思います。
10年くらい前にアメリカのサイトで購入しました。結構高かったですよ。
現行のコンサートよりも小さく、シェイプも全然違いますね。
ブレイシングパターンも違っていて、若干のトップ変形があります。
そのおかげか、音量も大きく、かなりふくよかな気持ちのいい音色です。
ネックの状態もよく、
現状弦高3mm程度、サドルにも余裕がありますので、
これからもどんどん使っていただけると思います。
次はKo’olau、400モデル。
ハイグレードなハワイアンコア使用、バインディング、アバロニ・パーフリング。
現行だとプレミアムモデルになると思います。
年代は不明ですが、こちらもおそらく20年くらい経っていると思います。
昔のKo’olauに興味があって、6〜7年前?某オークション購入。
結構トップ落ちしていて、そのままではちょっと使いずらい状態でしたが、
一度ブリッジをはがし、ボディの変形に沿うようにブリッジを整形し、再接着。
こちらもネックの状態も良好、かなりいい感じにセッティングできました。
現行モデルよりもブレイシングの数が少ないので、
張力で変形したんだと思いますが、やはり絶妙に音がいいんですよねー。
現行品は現行品でいいところがたくさんありますが、
個人的にはこの頃の音が好みです。
両方ともに言えるのは、経年によるトップの変形が見られますが、
ピッチも悪くなく、弦高調整も可能、通常使用には問題なし、
コレクションとしての価値もあるかとは思いますが、
できればどんどん使って欲しいです。
この頃ならではのとてもいい”鳴り”で、いい音色ですよ!