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Woodley White / Ukulele Pu'uwai

▶名前

Woodley White.

▶生年月日と出身?

1952年3月31日、ロングビーチ、カリフォルニア。
ロスのちょっと南の方。

▶ハワイにはいつにきましたか?理由は?

2007年の1月にハワイにきました。
ただ、ハワイに住みたかったんで、ここで家を建てて、
家ができてからまた楽器作りの方に戻りました。

音楽は何が好き?

あぁ、幅広いです。本当に何でも聴けるタイプですよ。
最近はアマード・ジャマルの 大ファンです。
ジャズすごく好きですけど、アコースティックギター系も好き、
ロックンロール、ブルース。そう、本当に色んな音楽好きですね。
ハワイアンも好き、それでハワイ語もちょっと分かってきました。

▶楽器は、やっていますか?

はい、クラシックギターやっています。
あと、エレキギターとピアノもちょっとやってますけど、
やっぱりウクレレが一番弾いていますね。

▶バンドは?

あったけど、ちょっと休憩中です。(笑)

basis: レーブル契約切り替え中?

そう!(笑)
3年ぐらいやってて、このらへんの店とかでライブもやりりました。
3,4人でドラム、ギター、ウクレレとボーカル。

▶他の趣味ありますが?音楽と楽器を作る以外で。

木材で何でも作るのが大好きです。
この家をデザインして建てたのはすごく楽しかった。
大工好きです。椅子、テーブル・・・。
前は仕事で大工や家具作りもしてました。ガラス溶融も。

▶ガラス溶融?

色んなガラスを専用オーブン1700Fで溶かして、混ぜて、
少しだけ冷やしてから、1500Fぐらい、 皿を色んな形にしたり。

▶ハワイの前はどこに住んでたんですか?

ポートランド、オレゴン州に住んでいました。
西海岸で小さい頃から住んでて、 サーファーでした。
サーフボードも作っていましたよ。
元々、奥さんと南カリフォルニア、 それからポートランド、
少しの間テネシー州、またポートランドに戻りました。
ポートランドの家も自分で建てたんで、
そのおかげで今の家も建てることできました。
ポートランドの家を売ったタイミングは一番高かったとき。
それで、ローン無しでここに新しい家を建てました。
ラッキーでした。

▶ウクレレを作るのはいつ始まったんですか?

多分、5年前ぐらいかな?ちょっと覚えてないです。
8年前にボブ・グリーソンに出会いました。
ボブの家で行われていた Big Island Ukulele Guildミーティングに
参加しました。30人ぐらいいたかな?
これは楽しいそう!と思ってボブから材料買って始めました。
どんなウクレレが、いい音になるのか分からなかったんで、
全部違うスタイルでウクレレ4本、作ってみました。
いつものクラシックギターを小さくにしてみたり、
カマカやマーティンの形をみて、テストしてみたり。
12フレットジョイントも、14フレットジョイントも作って、
どれがいい音がするのか、分かってきました。
普通のウクレレの音はあまり好きじゃないです。
音が硬すぎて・・・。

▶ウクレレは5年前からと今聞いたんですけど、その前は?

はい、楽器を作るのは22年前に始まりました。
クラシックギターを1本作ってから、
アコースティックギターも1本を作って、
それでまたクラシックを作って、
そこから レッスンを受けに行きました。
先生は、もしかして世界一のギタービルダー かもしれませんね。
現在、彼のギターは$37,000で売れています。
もう、注文 受けてないです。

▶彼の名前は?

ジェフェリー・エリオットです。
ポートランド、オレゴン州に住んでいます。
すごくいい友達になっています。
ギター2本作ってから、その2本をジェフのところに持って行って、
「どうやってら、もっといい楽器が作れますか?」と。
彼がアドバイスをしてくれました。
「ちゃんとお金を払いますから、毎週金曜日に来て、
 4時間ぐらい レッスンしてもらいませんか?」と聞いたら、
「いいですよ。」と言われて、 毎週通ってました。
それで3本目のギターはジェフからアドバイスもらいながら作って、
そのギターはずっと彼の家に置いてて、結局売ってくれました。
そこから、ジェフ経由で 注文入るようになりました。
お客さんがジェフのところに問い合わせをして、
待ち時間が16年間なので、 お客さんに僕を紹介してくれました。
おかげで僕のお客さんが増えて、
あっという間に2〜3年のウェィティングリストになりました。



Pu'uwai - Woodley White

Pu'uwai - Woodley White

Pu'uwai - Woodley White

Pu'uwai - Woodley White

Pu'uwai - Woodley White

▶他の先生か影響された人は?

ジェフのパートナー、シドニー・バートン。
彼女もギターを作っていますが、
ジェフのギターのフィニッシュもやっています。
シドニーがフレンチポリシュを教えてくれました。
ジェフとシドニー、二人ともすごく尊敬しています。
ポートランドは楽器ビルダーには、すごくいい環境だと思います。
そこで 色んなビルダーと友達になりました。
American School of Lutherieの オーナーCharles Fox、
ギタービルダーJohn Greven、ギタービルダー Mike Doolin… 。
たぶん、10〜20人ぐらいそこで知り合いました。
一緒にギタークラッブをやってて、そこで自分の楽器を見せて、
楽器を弾いてて、 すごくアクティブだったんですよ。
ハワイはで、間違いなくボブ・グリーソンが一番影響ありました。
デニス・レイク、フレッド・ベント・・・。
他にもすごいビルダーもいっぱいいますけど、
ボブはいつでも時間をとって、何でも教えてくれる。
彼はウクレレに関して すごくパッションがあると思います。
尊敬しています。

▶いつからフルタイムで楽器ビルダーになりました?

楽器のみはこの家ができてからですね。
その前はフルタイム仕事二つありました。
楽器と教会の牧師もフルタイムでやっていました。
かなりリベラルな牧師だったんですけど。
普通の教会とあまり合わないかもしれない。(笑)
教会の人が思ってること、僕の思ってること、たまに違いますね。
あと近代科学も大好きで。
そう、近代科学も趣味にしたらよかったですね。
近代科学の本とか雑誌を読むのはすごく好きで。
そうですね、本当にフルタイム仕事を二つやっていました。
奥さんはCAの仕事なので、僕は夜中まで楽器を作ってたんです。
家を作ったときに、1年休んでて、できてから楽器の仕事のみ。
だから、7年間はフルタイム楽器ビルダーですけど、
20年間ぐらいは牧師と楽器両方フルタイムやっていました。

▶ビルダーになる前にはどんな仕事してたんですか?

もちろん25年間で牧師やってて、
めっちゃ変わってた牧師だったと思うけどね・・・。
ラディカル、リベラル、仏教、クリスト教、近代科学が好きな、
ミックス牧師。(笑)
自分付けたタイトルは「キリスト教後」、
何を信じてるを聞かれたとき「無神論者」と答えてました。
やっぱり変わっていました。(笑)
まあ、正直に自分が思ってたことを伝えたかったんですけどね。
人に、「これを信じて、 あれを信じて」は言うたくないタイプ。
その前に木材加工をやってて… 実はヒッピーでした。
トラックに住んでて、ヒッピーの 生活もしてました。(笑)
トラックをキャンピングカーみたいに改造して、
3年間それで住んでいました。
どこでも住める状態だったんで、たまに森の中、たまに海の横。
そう、ヒッピーでした。
あとは、健康品の店で働いてて、家具を作ったり、などなど。
でも、ずっと木材加工が好きでした。
初めての車と物々交換で、テーブルソーを手に入りました。 
すごくパッションがあります。
おがくずを作るのは大好きです。(笑)

▶Pu’uwaiのブランドネームは

Pu’uwai、意味は心です。
音楽はやっぱり心まで届くのものだと思います。
音楽は、民族と民族の架け橋になります。
宗教のように戦争することはありません。
違う文化の人でも、音楽はだれでも繋がることができます。
ハート&ソール。それですね。

▶ペースは?

ウクレレは年間20〜25本、あとはギター1本か2本、
それとハープギター1本ぐらいかな。 今年はそんなぐらい。
本当は1本ずつ作りたいけど、基本的にそうにならない。(笑)
いつも、新しい板が見つかったら、頭からはなれません。
マーカスのところに行って、 いい板を見つけたら、
マーカスが「何か作ったら?」と。 それでまた始まります。
その板で作るウクレレをずっと考えて、寝られません。
そうですね、楽器作りの依存症です。(笑)
もちろん、ゆっくりハイクオリティの物を作りたい、
ゆっくり進んで、いい音するの ウクレレを作りたい。
音は一番大事です 。
ルックスも大事、全体的なフィーリングとか、
プレイヤーとのつながりなど… やっぱり、依存症。(笑)

▶ウクレレを作るときに、どんな考え方?

音から始まる。心と繋がりができるものを作りたいです。
木も、やっぱりただの「木」だけじゃなくて、
すごくスペシャルなものと思っています。
本当にマジックみたい。コアは大好きになりました。
もちろんギターのローズウッド、アフリカンブラックウッドも、
すごく好きです。basisはコアだけじゃなくて、ほかの木でも
ウクレレを作って欲しいと思ってる、すごいと思います。
普通のビルダーは、やっぱりお客さんがコアが欲しいから、
コアで作ります。
コアはとても良い材ですけど、コア以外の木を使ったら、
もっと音の世界が広がりますね。
だから、ハイクオリティーなウクレレを作りたい。
でもその中で一番大事のは音。

▶それをテクニカルに説明したら?

弦楽器のキーポイントはやっぱりトップです。
バックとサイドももちろん関係ありますけど、 メインはトップ。
ちゃんとシーズニングされた板、薄さ、ブレーシングと形で、
一番いい音を 出す。やり方、方法は無限です。
格子ブレーシング、並列ブレーシング・・・。
ウクレレの場合、ブレース3本がトラディショナルですけど、
やってみたときにしっくりこなくて、もっと細かく考えた
ブレーシングを使ったらトップがもっとオープンに鳴りました。
こういうオープンになるのは、僕にとってキーポイントです。
トップがオープンになったら、いい音がでます。
それでブレーシングは・・・見せますね。

トップを強くするため、0.5mmのハードウッドをつけて、
そのあとちゃんとシーズニングされたスプルースの
ブレーシングをつけます。このブレーシングの木は20年前に、
ドイツのアルプスで自分でカットして持って帰ってきたものです。
このデザインでトップがもっと動くことができます。
小さな楽器では大事なキーポイントです。
ギターと比べたら小さいから、できることが少ないです。
難しいです。すごいチャレンジ。
このブレーシングは細い5本のファンブレーシング。
モデルはアントニオ・トレスの楽器。
彼の楽器は最高な音していました。
1860年に彼はもともとタンスのメーカーで、ギターを作り出して、
150年後の現在、信じられない凄い音しています。
1863年のフランシスコ・タレガのために作ったトレスギターを
弾いたことあります。
たぶん10年前に、ジェフが修理で預かっていて、弾いたら・・・
いきなりギターと僕の繋がりを感じました。
同じ作り方で家族みたいな感じがしました。
ウクレレは、同じコンセプトを使って、ウクレレに 合わせています。
トップがキーポイント。トップがサウンドボード。
薄さ、Bob Gleasonがいて、助かりました。
ぼくはスプルース、シーダー、レッドウッド使っていて、
最初は分厚すぎるのを作ってしまった。
Bobにもっと薄く作ったほうが良いと 言われました。
それから、音が花みたい咲きました。
そういうのが好き、音が咲く感じ。
大きく咲いて、伸びて、 だんだんまた小さく。
美しい音を作りたい。

▶今までのスペシャルな一本は?

初めてのブラックウッドですね。basisが注文したの一本。
弾いたら。。。ウォア!なにこれ! 本当にウクレレ?!
みたいな感じでした。
今まで聴いたことあったのウクレレと全然違いました。

まあ、全部の楽器が音色が違いますね。
ビルダーのみんなそれぞれ違う。
例えば、basisの店でブラインドテストしたら、
あなたたちはどれがBobの、どれがFredの、どれが ぼくの、
わかると思いますよ。
その違いはどこから来てるのかな〜?
もちろんデザインと木は大事と思いますけど、
楽器にビルダーが入ってる感じ。
ビルダーのシグネチャーサウンドですね。

▶あのソプラノは?

そうですね。
最初はBobに行って、バラしてたソプラノを見せてもらいました。
ブレーシングがなくてー。
Bob曰く「ブレーシングはいらない」と。
それで、ブレーシングは無し。
それからDennisに行ってソプラノの形を探してると、
「ぼくのをベースして、自分の作ったら?」 と。そうしました。
あの二人がベーシックなアイデアを教えてくれてから、
自分のデザインを考えました。
もちろん、ラッキーも関係ありました。直感かも。
初めて作るときにラッキーも必要ですね。
そう言う経験はギターの方もあります。
そうですね、トップを触って、直感、経験、フィーリング・・・。
その中にラッキーも。

▶自分の作るとしたら?

コアサイドバックとスプルーストップをいろいろ作ってみたい。
もちろんクラシックギターの方はそうですけど、
James Hillもそう言っていました。
James Hillすごく好きなので、それを検討したいです。
ほかの木、ローズウッド、マホガニーなども、
いろいろ検討してみたいけど、今はそのコンビ、
トップは スプルースもしかして、レッドウッド。

▶どんなスプルース?

ドイツのスプルースが好きです。イングルマンも好き。
イングルマンはカナダから、 ドイツスプルース似ていますけど、
若干分厚くにするのは必要です。
音が甘い方。ドイツのは、 音しっかりしています。
イタリアンスプルースも持っているけど、
音が複雑でもっと細く、 比べたらオーバトーンが多い。
ウクレレの場合はドイツのを選ぶと思います。

▶だれかに注文するとしたら?

DeVineの楽器はすごく興味あります。
たぶん、そうするでしょうね。
Bobの楽器もいつもレベル高い。
あとは...あまり試したことないから難しいです。
間違いなく一本一本で作るカスタムビルダーのウクレレにします。
ファクトリーのウクレレは興味ないです。

▶セールスポイント?

どうかな・・・たぶん、弾いて、聞いてください。かな。
自分のプロモーションをするのはあまり上手ではないです。
セールスマンの部分は一番弱いかも。 大好きだからやっています。 (理想は)あなたのためにウクレレを作って、 あなたにプレゼントしたいです。 お金と関係ないなら最高、それが一番ですね。 もちろん、そういう世界じゃないから無理ですけど・・・。 子供と孫、みんなに楽器を作っています。 僕が亡くなるときに、家族皆がぼくの楽器を持ってたら最高。 それでぼくのことを思い出したら嬉しいです。 すごくスペシャルなことだと思います。 最高のクオリティーのを作りたいけど、小さいミスがあって、 どっか完璧じゃない・・・。 それでも、完璧より「美しい」方が大事です。 木は全部完璧じゃない、でも美しい。 その考え方で生きています。 いつも一番いい物を作りたいという感覚は必要です。 でも、人間なのでミスをします。 歳をとってからこういうミスはだんだん許しています。 作ってるときに、ミスしたら直すけど、 必要ないときもあります。 「完璧」はゴールじゃないけど、もちろん完璧に作りたい。 でも簡単に言うと、ルックスが完璧より、 すごくいい音してる楽器の方が作りたいです。

Ukulele Gallery: Pegasus


直訳ではございません。頑張って訳してはいますが、
完全に合っているかどうかは分かりませんので、ご了承ください。
意味が間違っている場合は、ご指摘いただければ助かります!

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